頭痛・片頭痛【症状・原因】
- 症状・原因
- 当院の取り組み
繰り返す頭痛、片頭痛。
身体にやさしい鍼灸で、どうかしたい。
繰り返す頭痛、片頭痛。
頓服薬でなんとかその場をしのいでも、しばらくするとまたやってくる・・・。
マッサージや指圧などを受けても、効果は長続きしない。頭痛薬も繰り返し飲むのはよくないとわかってはいるけれど、我慢できないから頼ってしまう。
しつこい頭痛・片頭痛を根本的になんとかしたいと思っている女性は多いはず。
ではこの頭痛・片頭痛。パソコンや携帯使用が恒常的になっている現代社会で、薬に頼らず、根本から身体・体質を変えていくことで、サヨナラする方法はあるのでしょうか?
◆西洋医学では、頭痛(一次性)を以下のように分類しています。(「国際頭痛分類」より)
- 片頭痛
- 緊張型頭痛
- 三叉神経・自律神経性頭痛
- その他
東洋医学、とりわけ鍼灸では、この慢性化した頭痛・片頭痛に対して全身的な視点から、総合的かつ根本的なアプローチをしています。
鍼灸は、副作用がなく、頭部の気血の流れをスムーズにしていくことで、ただ抑えるだけでなく、再発しにくい身体に変えていく力があるのです。
頭痛・片頭痛の種類
痛み・こり・こわばり・しびれの種類
頭痛といっても、発生する部位、性質はさまざまです。
東洋医学・鍼灸では、下記のように頭痛を分類しており、その分類によって、原因とその対処法も異なってきます。
<A.性質による分類>
脹痛 | 張っている、膨満感を伴う痛み | 重痛 | 重だるい痛み |
---|---|---|---|
掣痛 | 引っ張られるような痛み | 酸痛 | だるい痛み |
刺痛 | 針で刺されたような痛み | 隠痛 | 持続的な鈍痛 |
灼痛 | 灼熱感がある痛み | 空痛 | 空虚感を伴う |
絞痛 | 絞められるような激痛 | 脹痛 | 冷痛 |
<B.感覚による分類>
拒按 | 押すと痛みが増幅する |
---|---|
喜按 | 押すと痛みが減る、気持ちいい |
喜冷 | 冷やすと痛みが和らぐ |
喜温 | 温めると痛みが和らぐ |
<C.部位による分類>
痛身の部位 | 関係する気のルート(経絡) |
---|---|
前額~頭頂~後頭部の周辺部位(頭頂部から頭の後ろ中心に痛む) | 足の太陽膀胱経 |
前額部中心(おでこから前頭葉部分が痛む) | 足の陽明胃経 |
側頭部~側頸部(こめかみ周辺を中心に側頭葉から肩のラインまで) | 足の少陽胆経 |
A~Cで分類し、そのほか、痛みの発生する時間帯や季節、天候などの傾向や、生活環境、仕事、ストレスの状況などを加味し、総合的に頭痛の原因を追及し、中医学的な診断(「証」)を決定し、治療法を選択していきます。
原因は?——– 東洋医学の考え
なぜ、上記のような何種類かの頭痛が起こるのか、そしてまた繰り返すのか――。
原因がはっきりすれば、それを取り除けばよいのです。
東洋医学では、そのために、この【原因】をしっかりと把握出来るまで念を入れて調べていくのです。
以下、頭痛の仕組みを東洋医学の考え方から、わかりやすく説明していきましょう。
『不通則痛、通則不痛』
(通じざれば則ち痛み、通ずれば則ち痛まず)
これは東洋医学の鉄則です。
西洋医学的に頭部をとらえると、そこには毛髪、頭皮、毛細血管、筋肉、頭蓋、そしてその中に脳髄、血流、リンパ液等の組織液などがありますね。
一方、東洋医学的な頭部のとらえ方は独特です。
◎頭部には、全身と同様、<気と血>が流れています。
◎<気>は<血>を乗せて動いています。
◎頭は人体の最上部にあるので、一番<陽気>が集まるところ。
◎毛髪と脳髄は<腎>の気に関係しています。
◎頭部は部位によって<膀胱><胃><胆><小腸><三焦>の気が流れています。
五臓六腑のうち、かなりの臓腑が頭部に関わっているので、慢性的な頭痛の原因に、その関係する臓腑の異常がある場合もあります。
でも、もっと単純に、頭部の気血の流れの問題として考えてみると、痛んでいる部位の気血の流れが、
- 気血が阻害されて通らない=「不通」
- 気血が足らなくて流れない=「不足」
この2つの異常が起こると、頭痛が発生する、と考えるのです。
この不通、不足が起こってくる原因は、体表の浅部で、軽いものであればマッサージなどでも改善するのですが、その頭痛が重症で、慢性的であればあるほど、それに関わる<気血・臓腑の異常>の問題があるために、内臓へのアプローチ、あるいは気血の深い部分へのアプローチが必要となってきます。
ですから、診療の最初の時点で、その頭痛が、どの臓腑と関係していて、気血のどのレベル(衛・気・営・血分)に異常があるのか、を見定めることが治療への第一歩となります。