月経時の不調【症状・原因】
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月経時の不調が、副作用のない
鍼灸で改善するって本当ですか?
女性の生理サイクルは、よく潮の満ち引きや月の満ち欠けにたとえられるように、自然界の摂理に影響を受ける生物としての、よりプリミディブ(原始的)な生命力が女性のカラダに現れたもの、といってよいでしょう。
東洋医学は古代人の自然観察から生まれた医学です。
人間も自然界の生物のひとつとしてとらえ、自然の営みの中から自然治癒力を引き出し、治療に生かしていきます。
「月経時の不調が、鍼灸で改善するのでしょうかー?」
この疑問に応えるキーワードが、この「自然治癒力」です。
東洋医学で月経時の不調を治療する場合、この自然治癒力を最大限に利用します。自然治癒力は誰にでも本来的に備わっている力。
カラダに負担なく、かつ、治療後もカラダにダメージを残さないので、東洋医学は優位な治療法といえるでしょう。
なかでも鍼灸は、漢方薬のような副作用がありません。
女性のカラダに優しい治療法を考えるなら、まず鍼灸治療がよいでしょう。
このような症状でお悩みの方へ
月経時の不調には下記の症状などが挙げられます。
子宮を取り巻く環境は個体差があり、月経の時期(月経前・中・後)によっても症状が異なります。
また、いくつかの症状が重なって起こることもしばしばです。
- 月経不順(周期の乱れ、無月経)
- 経血量の過多・過少
- 月経痛
- イライラ、抑うつなど精神不安(PMS)
- 手足や顔面のむくみ、冷え
- 頭痛・肩こり
- 便秘・下痢、むかつき・吐き気などの胃腸症状
- ふらつき・不眠・倦怠感・かゆみなどの全身症状
このような症状でお悩みの方には、体内に眠っている自然治癒力を無理なく引き出しながら、子宮環境を整えていく鍼灸施術をお勧めします。
原因は?——– 東洋医学の考え
ここでは、子宮内環境と月経の関係、そのメカニズムを東洋医学の考え方からご説明します。
肝の失調が気血のバランスを崩し、月経不調の原因に
子宮とその他の女性生殖器そして女性生理(月経)は、東洋医学でいう肝が主にコントロールしています。
◆「肝」は全身に<気>をめぐらせる働きをしますが、子宮内環境の<気>の流れも肝臓が支配しています。この<気>の流れは、月経のサイクルや全身の血流・代謝活動に大きく影響しています。
◆<血>の流れを調節しているのも肝です。つまり、月経の経血の質や量に関することは、肝が大きな役割を果たしているのです。
肝は月経をコントロールする中心的存在。
ですから、この肝の働きがうまくいかなくなると、<気>と<血>のバランスが崩れて、月経の不調が起こってくるということになります。
◆この肝の働きがうまくいかなくなる根本原因となるのは、主に、
- 運動不足
- ストレス・疲労
- 暴飲暴食(脾臓の弱り)
- 腎の弱り
などが挙げられます。
肝の働きを失調させる根本原因
これらの原因が1つ、または複数重ってくると、
子宮内環境に悪影響を及ぼす病理産物<気滞><熱><湿痰><瘀血(おけつ)>が発生し、これがまた肝臓の働きをますます悪化させてしまい、また病理産物が発生して悪循環に陥ってしまうのです。
※これらの原因 以外にも、月経時の各症状の原因となる要素はありますが、それには個人差があり、また他の疾患と複雑に関係している場合もありますので、安易に決めつけることは危険です。より正確な判断と決定には、専門家による東洋医学的な診察が必要ですのでご注意ください。